ビーグル犬の肺がん手術後の経過と医療費用明細

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この記事は、先に書いた記事『ビーグル犬が肺がんと診断されました』の経過報告です。

未読の方は、そちらを先にご覧ください。

手術までの経過

2015年10月5日 開業医受診

一週間ほど前からの発咳が気になって近隣の開業獣医を受診しました。
レントゲン検査で、肺腫瘍が認められて肺癌の可能性があると。

2015年10月14日 専門病院で肺がんの診断

獣医からの紹介を受けて、日本小動物がんセンター(所沢市)を受診しました。

最初の獣医受診から1週間以上も間が開いたのは、診療の予約が取れなかったからです。

この動物病院は、飛び込みの診療は行っておらず、必ず紹介状を持っていかなければなりません。
受診当日、CT検査と細胞診検査を実施しました。
診断結果は、肺腫瘤(W64×H41×L64mm)は上皮性悪性肺腫瘍と言うものでした。

予想した範囲の中で最悪のものでした。

2015年10月22日 外科手術

初診から約一週間後に、肋間切開による右肺後葉切除の外科手術を受けることになりました。

手続きは人間と同じですね。
手術の同意書に署名を求められます。

20161208b
そのまま、手術をして1週間ほど入院です。

  • 10月21日 静脈点滴を開始
  • 10月22日 外科手術を実施
    肋間切開にて右肺後葉の腫瘤を肺葉切除で摘出、気管気管支リンパ節を切除。
    鎮痛剤としてファンタニルおよびケタミンの持続点滴とロピバカインの傍脊椎ブロックを実施。
    抗生剤はセファゾリンを投与。
    胸腔ドレーンおよび局所麻酔用のカテーテルを設置し終了。
  • 10月23日 胸水を3ml除去
    局所麻酔用のカテーテルを抜去。
    食欲あり。
  • 10月24日 胸水なし。
  • 10月25日 胸腔ドレーンを抜去。フェンタニルの持続点滴を終了。
  • 10月28日 退院。元気、食欲あり。
    病理組織検査で、肺腺癌は完全切除と診断され、めでたしめでたし。

2015年10月28日 無事退院

一言で言うと、手術は大成功でした。
気になっていた咳は完全になくなりました。

ここまでで、検査や手術費用、薬品代などで、およそ50万円の医療費がかかっています。
ペットにこれだけのお金をかけていいのだろうかと、ちょっと考えてしまいますね。

手術後の病理組織診断結果です。20161208a

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手術後の抗がん剤治療

2015年11月4日 抗癌剤治療開始

除去しきれない微小がん細胞の可能性を叩く目的で化学療法を開始しました。
カルボプラチン250mg/m2を4回投与しました。
1回の治療で5万円ほどかかるので、4回で約20万円です。

これまでの費用と合わせると、軽く100万円を超えてしまいます。
やはり、それなりの決断が必要です。

強い薬なので副作用が心配だからと毎回血液検査を実施して、白血球や血小板数の確認をします。

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家庭での管理

この薬は猛毒なので、自宅でも排泄物には絶対に手で触れないようにとの注意。
おしっこやうんちの処理の際は使い捨てのポリ手袋を着用していました。

抗がん剤治療中は、毎日朝晩の心拍数と呼吸数、体温を測定するのですが、これがなかなか大変です。

犬の体温は肛門に体温計を挿入するのですが、毎日やっているうちに覚えてしまって、体温計を持ち出すと嫌がるのです。

20161208c

ビーグル犬の食欲旺盛なのは、こんな時には助かります。
いつでも、食欲旺盛で、なんでも食べてくれます。

以前飼っていたキャバリア・キングチャールズ・スパニエルは、食が細くて、病気のときには本当に困りました。

2016年1月27日 抗癌剤治療終了

11月4日、12月2日、12月29日、1月27日と、ほぼ1ヶ月おきに実施した4回の抗がん剤の治療が終わりました。

強い薬なので、副作用で苦しむワンちゃんもいるようですが、我が家のビーグル犬、りんちゃんは、白血球の減少があったものの、特に症状が現れることもなく、過ごすことができました。

極めてまれな例ですが、抗癌剤治療で死んでしまう犬もいるそうです。

健康を取り戻したのは嬉しいのですが、この間に数回の検査費用なども含めると、33万円ほどかかっています。

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レントゲン検査による経過観察

外科手術と抗がん剤治療を終えて、月に一度の経過観察を続けることになりました。

基本的には、レントゲン検査です。

たまに、血液検査をして白血球の増加をチェックしました。

2016年5月11日に最後の観察を終えて、元気に遊んでいます。

2016年11月2日 再発か

手術から1年後の検診です。

レントゲン検査により、小さな腫瘍がみつかりました。
肺がんの再発かもしれません。

しかし、食欲もあり、生活活動も元気いっぱいで、走り回っています。

獣医さんからは、
「1年前に手術をしなければ、今の姿はありませんでしたよ」
と言われました。

手術をして良かったと思っています。

人間の場合は、術後5年生存で手術成功と判断するようですが、犬の場合は、2年間で判断するそうです。

もし再発だとしても、11歳と高齢だしすでに肺葉を一つ切除しているので、再手術は出来ないと言われています。
本当に再発したら、天命と思って対症療法をするしかありません。

これからどうなるのか注意深く様子を見ていきます。

IMG_3902近影:2016年11月23日撮影

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ここまでの医療費明細

近隣の獣医さんの費用は含んでいません。
備考が空白の費用は、診断料、レントゲン、血液検査、薬代などです。

日 付 金 額 備 考
2015年10月14日 \135,548 初診、精密検査
2015年10月16日 \10,828
2015年10月21日 \200,000 手術料前金
2015年10月28日 \227,298 手術料精算
2015年11月4日 \72,503 抗がん剤治療
2015年11月11日 \12,605
2015年11月18日 \13,242
2015年11月20日 \2,700
2015年11月25日 \12,913
2015年12月2日 \43,775 抗がん剤治療
2015年12月8日 \12,605
2015年12月16日 \12,605
2015年12月22日 \12,605
2015年12月29日 \52,885 抗がん剤治療
2016年1月5日 \12,605
2016年1月12日 \8,657
2016年1月19日 \10,655
2016年1月27日 \60,526 抗がん剤治療
2016年2月2日 \10,655
2016年2月9日 \12,605
2016年2月17日 \13,785
2016年3月16日 \2,786
2016年4月13日 \15,626
2016年5月11日 \24,577
2016年11月2日 \19,572
合 計 \1,014,161

予想通り、100万円を越えてしまいましたね。

元気で16歳まで生きてくれると嬉しいのですが。

高額医療費が発生すると、ペット保険に入っていればよかったと思いました。
(ホントに!!)

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その後の経過報告です。
>> ビーグル犬の肺がん手術から2年経過しました。
>> ビーグル犬の肺がん手術の予後をお話します。


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