WTA女子テニスランキングの仕組みとポイント計算方法

国際プロテニス組織は3つあります

国際プロテニスに関連する団体が3つあって、それぞれが協力して運営しています。

  • 国際テニス連盟=ITF(International Tennis Federation)
    男女ともにグランドスラムを運営しています。
  • 男子テニス協会=ATP(Association of Tennis Professionals)
    男子のトーナメントを管理しています。
  • 女子テニス協会=WTA(Women’s Tennis Association)
    女子のトーナメントを管理しています。

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ここでは、女子テニスのランキングについて解説します。

男子のATPランキングは、『テニスATPランキングの仕組みと計算方法をちゃんと理解しよう』をご覧ください。

女子テニス2つのランキング

男子テニスでも同じですが、テニスのランキングには2つの種類があります。

シングルス・ランキング
(Singles Rankings)

「女子世界ランキング」といえば、このシングルス・ランキングを指すのが普通です。

原則として過去52週間(1年間)の獲得ポイントの多い17大会分のポイントの合計で決めらます。

頑張って、20大会30大会に出場して全部で好成績をあげたとしても、ポイント計算は得点が多い17大会に限られます。

1年前の成績は自動的に消滅してしまいます。

仮に昨年のウィンブルドンで優勝した選手が、今年準優勝だったとすると

  • 昨年の優勝ポイント 2000⇒自動的に消えてしまう
  • 今年の準優勝ポイント 1300
  • 今年のポイントは -2000+1300=-700

こんな計算で、準優勝という好成績でもランキング・ポイントが減ってしまうのです。

また、前年度末にトップ10に入った選手には、上位大会への参加義務が課せられ、ここで惨敗しても17大会のひとつとしてポイントに参入され、もし欠場するとゼロポイントで計算されます。

★トップ10選手の出場義務★
  • グランドスラム 4大会(欠場すればゼロポイント)
  • WTAファイナル
    (またはWTAエリート・トロフィー)
  • プレミア・マンダトリー 4大会(欠場すればゼロポイント)
  • プレミア 5  5大会中4大会(ポイントが多い2大会は必ず参入する)

大会主催者側としては、上位選手が参加してくれないと、話題性に欠けて客の入りが悪くなるという懐事情があります。

選手にとっては、身体を休める時間的な余裕がないとう深刻な問題にもつながっています。

この他に、ラスペシャルランキングというルールがあります。

怪我や病気あるいは出産で長期休養が必要となった選手への救済措置です。

ツアー離脱から6ヶ月から2年以内で、シングルス300位以内の選手が対象です。
出産の場合は子供が生まれてから1年以内の復帰が条件になっています。

スペシャルランキングが適用されるのは、復帰後1年以内の8大会に限られています。

シングルス・レース・ランキング
(WTA Chanpionships Race Singles Rankings)

毎年1月1日から全ての選手が0ポイントからスタートする文字通りのポイントレースです。

今年出場した獲得ポイントの多い16大会分のポイントの合計で決められ『WTAファイナル』の出場権が争われます。

年初からの合計なので『WTAファイナル』は開催されていませんから、含まず16大会の合計ポイントで争われます。

前年終了後の世界ランキングで10位以内だった選手には、上記と同じ上位大会への出場義務が果たされ、欠場するとゼロポイントのペナルティがあるのも同じです。


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女子テニスの国際大会

WTAが実施する国際女子テニス大会には通常のトーナメントツアーと年末に実施されるチャンピオンシップがあります。

選手たちは世界各地で毎週開催されるトーナメントツアーに出場して、ポイントを稼ぎます。

獲得したポイントによってランキング表が作られ、年間ランキングの上位選手のみが、年末のチャンピオンシップに参加できるのです。

WTAツアーに本戦から出場するためにはポイントを有していなければなりません。
若い選手たちは、下位のグレードであるITF女子サーキットでポイントを稼いで、上位の大会への出場権を獲得していくのです。

女子プロテニスのツアーは、大きく分けて3つのカテゴリがあります。

  • グランドスラム(4大会)
  • WTAプレミア(19大会)
  • WTAインターナショナル(29大会)

男子プロテニスの国際大会が、グランドスラムの下位には「ATPツアー500」とか「ATPツアー250」のように優勝者の獲得ポイントの数字を付けてランク分けをしているのでとても分かり易いです。

これに対して、女子のプロテニス国際大会は、分かりにくいネーミングですね。

グランドスラム=優勝者2000point

男子と同じく、全豪、全仏、全英、全米のいわゆる『4大大会』のことです。

  • オーストラリア・オープン Jan 16 – Jan 29, 2017
  • ローランギャルズ フランス May 28 – Jun 11, 2017
  • ウインブルドン Jul 03 – Jul 16, 2017
  • USオープン Aug 28 – Sep 10, 2017

優勝者の獲得ポイントは、2,000ポイントで他の大会と比べると圧倒的に大きいです。

管理運営はWTAではなく、ITFが実施しています。

WTAプレミア=優勝者1000~470point

女子テニス協会(WTA)が運営する上級の大会です。

プレミアとは、珍しい物品にプレミアが付くという、付加価値のプレミアムとは違いますよ。
サッカーのプレミア・リーグなどと同じように、トップクラスのという意味です。

賞金とポイントによって3つにクラス分けされています。

プレミア・マンダトリー(Premier Mandatory)=優勝者1000point

Mandatoryとは『必須の』という意味で、WTAプレミア最上級クラスの大会です。

年間4回しか開催されません。
ランキングトップ10の選手は、4大会すべてに出場義務があります。

  • BNP Paribas Open インディアンウェルズ(アメリカ)Mar 08 – Mar 19, 2017
  • Miami Open マイアミ(アメリカ)Mar 21 – Apr 02, 2017
  • Mutua Madrid Open マドリード(スペイン)May 06 – May 13, 2017
  • China Open 北京(中国)Sep 30 – Oct 08, 2017

男子ツアーのATPマスターズ1000に相当する大会です。
ドロー数が大きくトップ10の上位選手が全員出場するので、ここで優勝するのは、グランドスラムと同じくらい難しいことです。

プレミア・ファイブ(Premier 5)=優勝者900pont

年間5大会が開催されます。
プレミア・マンダトリーが1,000ポイントに対して、こちらが900ポイントですから、あまり差はありません。

ランキングトップ10の選手は、5大会中の4大会に出場義務があります。

  • Dubai Duty Free Tennis Championships ドバイ Feb 13 – Feb 18, 2017
  • Internazionali BNL d’Italia ローマ May 15 – May 21, 2017
  • Western & Southern Open シンシナティ Aug 14 – Aug 20, 2017
  • Rogers Cup トロント Aug 07 – Aug 13, 2017
  • Dongfeng Motor Wuhan Open 武漢 Sep 24 – Sep 30, 2017

プレミア(Premier)=優勝者470ポイント

年間12大会が開催されます。
9月に東京・有明で開催される「東レパンパシフィック・オープン」はこのグレードになります。

  • Brisbane International ブリスベン Jan 01 – Jan 07, 2017
  • Apia International Sydney シドニー Jan 08 – Jan 13, 2017
  • St. Petersburg Ladies Trophy サンクトペテルブルク Jan 30 – Feb 05, 2017
  • Qatar Total Open ドーハ Feb 13 – Feb 18, 2017
  • Volvo Car Open チャールストン Apr 03 – Apr 09, 2017
  • Porsche Tennis Grand Prix シュトゥットガルト Apr 24 – Apr 30, 2017
  • Aegon Classic バーミンガム Jun 19 – Jun 25, 2017
  • Aegon International イーストボーン Jun 25 – Jul 01, 2017
  • Bank of the West Classic スタンフォード Jul 31 – Aug 06, 2017
  • Connecticut Open ニューヘイブン Aug 20 – Aug 26, 2017
  • Toray Pan Pacific Open 東京 Sep 18 – Sep 24, 2017
  • Kremlin Cup モスクワ Oct 16 – Oct 21, 2017

WTAインターナショナル=優勝者280ポイント

年間29大会が開催されます。

9月に大阪で開催される「日本女子オープン」はこのインターナショナルツアーになります。

WTAツアー・チャンピオンシップ

通常のトーナメントツアーとは別に、年間ランキング上位だけによる特別イベントが2つ開催されます。

ベスト8だけが参加できるWTAファイナルと
9位以下の選手によるWTAエリート・トロフィーです。

WTAファイナル

年間最終ランキングベスト8の選手だけが参加できる特別の大会です。

出場する8選手が4人ずつの予選ブロックに分かれて、ラウンドロビンと呼ばれるリーグを3試合ずつ行います。

各ブロックの上位2選手が決勝トーナメントに進出する方式です。

WTAエリート・トロフィー

WTAフィナルの翌週に開催されます。

WTAファイナルに参加できなかった選手11名と主催者推薦(ワイルドカード)の1名を加えた12名が参加します。

順当であればランキング9位~20位の選手が選ばれますが、故障などで辞退があればその下の選手になります。

フェドカップ(Fed Cup)

フェドカップは、ITF主催する国別女子テニス対抗戦で、男子のデビスカップに相当します。

男子のデビスカップは、ツアー500と同等のランクとして、ATPポイントへの参入ルールが明らかになっています(かなり複雑ですが)。

フェドカップの勝利についても、WTAシングルスのポイントに加算されるとの情報もあるのですが、はっきりした根拠がみつかりませんでした。m(_ _)m

トーナメントの得点表

カテゴリ W F SF QF R16 R32 R64 R128
グランドスラム 2000 1300 780 430 240 130 70  10
Premier M. 1000 650 390 215 120 65 35
(10)
(10)
Premier 5 900 585 350 190 105 60
(1)
(1)
Premier 470 305 185 100 55 30
(1)
(1)
WTA インターナショナル 280 180 110 60 30 1
WTA ファイナル +750 +330 ラウンドロビン1戦につき125、勝てば+125
WTA エリート・
トロフィー
+460 +200 ラウンドロビン1戦につき120、勝てば+40

()はドロー数によって決まります。
予選のポイントは省略しました。
WTAファイナルで全勝優勝すれば、250Px3試合+750P=1500ポイントになります。

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