卵殻膜の成分はヒトの皮膚と親和性が良い

いきなりですが、卵殻膜ってご存知ですか。

『卵殻膜』って、なんと読む?

まず読み方ですが、文字通り素直に『らんかくまく』と読みます。

要するに、卵の殻の内側にへばりついいている薄皮です。
ゆで卵にしたときに、ビローンと伸びるあの薄皮です。

非常に薄くて、厚さはわずかに0.1mm以下なのです。

良質なタンパク質で出来た薄膜で、昔、力士が怪我をした時には傷口に卵殻膜を貼って傷を早く治したと言われています。

日本プロレスの開祖である力道山も、傷口は縫わないで、卵殻膜を貼って自然治癒をすると言っていました。

そのくらい、皮膚との親和性が良い材質なのです。


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卵殻膜の成分、アミノ酸構成

下に示すように、卵殻膜には、20種類ものアミノ酸が含まれおり、その構成は人体組織のアミノ酸構成と非常によく似ている上に、コラーゲンとヒアルロン酸まで含んでいると言いますから、皮膚とはとても馴染みが良い性質を持っています。

★必須アミノ酸★
リジン、ヒスチジン、トリプトファン、アラニン、パリン、メチオニン、イソロイシン、ロイシン、スレオニン
★非必須アミノ酸★
グリシン、プロリン、シスチン、アルギニン、アスパラギン酸、セリン、グルタミン酸、チロシン、フェニルアラニン、グルタミン、アスパラギン

特徴的なのはシスチンが多いこと

卵殻膜のアミノ酸組成を分析すると、シスチンが15.8%で最も多い成分なのです。

シスチンは、ケラチンというタンパク質を構成する主要なアミノ酸で、爪や毛髪に多く含まれています。

シスチンには、シミの原因となる色素、メラニンの生成を抑制する作用があります。これは、メラニンをつくる酵素、チロシナーゼの活性を抑制する作用があるためですが、さらに、つくられたメラニンの排泄を促す作用もあるのです。

このようなシスチンの作用から、卵殻膜の成分による、美白美肌効果が期待されています。

卵殻膜で肌のハリを改善とは

卵を大量に使っている会社といえば、マヨネーズのキューピーを思いつきます。

毎日大量に発生する卵の殻を有効利用していますが、卵殻膜はどんな用途に使用されているのでしょうか。

キューピーファインケミカルの資料にも、いろいろな用途の一つとして『肌のハリを改善する化粧品材料』が明記されているのです。

画像出典:キューピーファインケミカル

卵殻膜には、III型コラーゲンが含まれている

卵殻膜による肌のハリを改善する化粧品の材料としての用途が示されていますが、そのための原因物質があるのです。

それは、卵殻膜に含まれれているIII型コラーゲンの作用に期待しているのです。

コラーゲンは、タンパク質で構成される体内成分ですが、構造の違いによって30種類もの分類に分けられます。

皮膚組織に注目すると、I型とIII型で構成されています。

I型コラーゲンは、皮膚組織では真皮に多く含まれており、皮膚の強さを支えている物質です。

III型コラーゲンは、コラーゲン線維とは別の、細い網目状の構造(細網線維)を形成し、非常に柔らかいのが特徴です。

III型コラーゲンは、赤ちゃんの肌に多く含まれており、加齢とともに真皮コラーゲン繊維中のIII型コラーゲン/I型コラーゲンの比率が減少し、皮膚のしなやかさや柔軟性が失われることが、研究によって明らかになっています。

すなわち、年齢とともに、III型コラーゲンの比率が低下してしまい、結果として肌のハリが弱くなるのです。

だから、III型コラーゲンを増強することは、お肌のハリを取り戻し、赤ちゃんのすべすべの肌に近づけることになるのです。

キューピー研究所のデータによると、卵殻膜にはIII型コラーゲンを増やす働きがあることが分かりました。

卵殻膜が使えなかった理由は

卵殻膜を化粧品に利用する障害となっていたのは、卵殻膜が水にも油にも溶けにくいことでした。

卵殻膜をそのまま食べても消化されずに排泄されてしまうのです。

2000年以降の研究で、加水分解や粉末化の技術によって、卵殻膜を溶かすことができるようになり、いろいろな応用範囲が広がってきたのです。

卵殻膜応用の化粧品への期待

長いこと、うまく利用できずに捨てられてきた卵殻膜ですが、水に溶かす技術が開発されたことにより、研究テーマとしても取り上げられ、化粧品材料として商品化を検討する企業も出始めました。

アミノ酸のシスチンの量と、III型コラーゲンを増加する性質を考慮すれば、卵殻膜を応用した化粧品や美容液は、美白効果、肌のハリを取り戻す効果が期待できます。

>> 卵殻膜エキスを応用した美容液の情報があります


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