オーロラが北海道で見える条件を探してデジカメで撮影する

オーロラが見える条件

そもそもオーロラを見るためには3つの条件があります。
1)天空にオーロラが発生していること。
2)暗いこと
3)視野を邪魔するものがないこと

この3つの条件さえ満たせば、オーロラを見ることが出来るのですよ。
とは言え、簡単なことではありません。

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1)天空にオーロラが発生していること。


頻繁にオーロラが発生するのは、北緯65度付近で北極を取り囲む「オーロラバンド」と呼ばれる区域で、北極点まで行ってしまうと逆に発生しなくなります。(南緯でも同じ)
有名なオーロラ観光地としては、

・アラスカのフェアバンクス、
・カナダのイエローナイフと
・北欧のラップランドなど

各地がありますが、オーロラを肉眼で見るためには、これら極北の地へ出向かなければならなりません。

北極圏で発生したオーロラと対称的に同じオーロラが南極圏で同時に発生することがわかっているので、南極に行っても良いのですよ。

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2)暗いこと

当たり前だろうと思うでしょうがが、本当に暗いことを要求すると案外難しいものですよ。
年に数回の強く光り輝く特別なオーロラは別として、日常的に現れるオーロラの光はとても弱いものです。
だから当然夜に限定されるし、街の明かりが漏れるところはだめ。
アラスカに住んでいても、街中では見えないことが多いのです。

一つの基準としては、天の川がはっきりと認識できる程度の暗さが必要ですが、最近、天の川を見た記憶がありますか?

オーロラを見るためには、街の明かりから車で1時間ほど走り、周囲に人家がない場所を探さなければなりません。
また、オーロラ観察というと、冬の活動なので寒さが関係していると勘違いしている人が多いのですが、温度は関係ありません。

極北の地方の夏の季節は白夜と言われるように太陽が沈まなくなるので夜でも暗くならないのです。
だからオーロラ観察には向かないというだけであって、オーロラ自体は一年中発生しています。
北極付近で見えなければ、南極に行けば良い。
って、簡単に言わないで!

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3)視野を邪魔するものって何でしょう?


giarl65b人工的な建物、自然の山、木の枝など目前にそびえる物が邪魔ですよね。
当然、洞穴や森林の中では見ることは出来ません。

もう一つやっかいなのは、お天気です。
雲、雨や雪を降らせる雲が出たらオーロラは見えません。
オーロラ観察で有名な場所は、北アメリカと北欧ですが、北アメリカの内陸部は降雨量が少ないのに対して、北欧は近くを流れる暖流の影響で雲が発生し易く、曇る日が多いのでオーロラ観察の機会は減少します。

雨が降らないまでも、空気中の湿気が多くなると、もやって空が見えにくくリますから、乾燥している気候のほうが良いのです。

 

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 オーロラが見えるレベルとは

オーロラ観光ツアーのパンフレットを見ると、赤く光り輝くオーロラの写真を背景にして、
「3泊すればオーロラが見える確率は、95%以上」

と宣伝しており、それは、ウソではありませんが、案内を良く読むと
「オーロラは気象条件により、鑑賞できない場合もございます。その際は、弊社では責任を取りかねますのでご了承ください。」
などと書いてあリます。
giarl14際に旅行に行った人に、オーロラが見えたか見えなかったかと問えば、多くの旅行者は、冴えない顔で「見えた」というに違いありません。

自然現象だからどうしようもないことは分かっています。
そうは言っても期待値がパンパンに膨らんでいるものだから、
「これが待ち望んでいたオーロラなのぉ?」

とがっかりして帰った人も多いことでしょう。

どういうことかというと、オーロラにも色々なレベルがあるのです。

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オーロラ レベル0

レベル0 曇りまたは雪のため全く見えない。
満足度:m(_ _)m
【画像省略】

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オーロラ レベル1

レベル1 オーロラかどうか殆ど半別の付かない程光の弱いオーロラ。
満足度:(T0T)
霧か霞かと悩むのですが、光がない真っ暗な深夜に霧が見えるはずもなく、オーロラなのだろうと無理やり納得するしかありません。L1

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オーロラ レベル2

レベル2 少々薄めの光の弱いオーロラ.動きが殆どなく少々物足りない感じ。
満足度:(^_^;)
カメラにはグリーンに写っていますが、肉眼では白い雲にしか見えません。L2

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オーロラ レベル3

レベル3 ぼんやりとはしているがはっきりとオーロラだとわかり、徐々に動いているのがわかる。
満足度:(^o^)
この辺で、やっと素人でもオーロラだと分かります。L3

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オーロラ レベル4

レベル4 夜空にくっきりと緑色に光り、動きもはっきりと目で見てわかるので見応えは十分。
満足度:(*^0^*)L4

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オーロラ レベル5

レベル5 ブレイクアップ!オーロラの下端がピンクに光り、非常に動きが早く縦横無尽に走り回る。
満足度:\(*^0^*)/
こんなに強いのはめったに出ません。L5

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オーロラ 爆発

オーロラ爆発
数年に一度しか現れない超強大オーロラ。
ちょっと観光に行っただけで、これを見たいと望むのが所詮無理な話!!!
Lx

せっかくオーロラ観光に行って、寒い思いをして、眠い目をこすりながら、「レベル1」とか「レベル2」だけでは、騙されたと思う人もいるかもしれません。

これからオーロラ観光に行く人に、がっかりしないように、先に忠告しておきましょう。
オーロラが見えることは見えるのですが、90パーセントは「レベル1」か「レベル2」だと思って下さい。
くれぐれも、「レベル5」や、間違えても「オーロラ爆発」を期待してはいけません。

そういう心積もりで行けば、がっかりすることはなくなるでしょうし、思い掛けなく「レベル4」にでも遭遇すれば、大満足です。

さて、わたしのアラスカ旅行はどうだったかなぁ?
う~ん、「レベル2」と「レベル3」の間だったかな。
だけど3日間眺めて、「レベル3」らしきは、たったの5分間だけだったのよ。
この5分間を見逃したら、「レベル2」でお仕舞いでした。
そういう意味では、ラッキーな5分間でしたね。

『旅行初日には、なぁにこれって! 雲じゃなのぉ?』

と思ったものですが、帰って来て、こうしてオーロラの知識をまとめてみると、なんと貴重な5分間だったのかと、感慨深いものです。

これからオーロラ鑑賞旅行に出かける人がいたら、こんな風にオーロラを楽しんでくださいね。

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北海道でオーロラが見えるのか

北海道で、稀にオーロラが見えることがあります。

北海道のような低緯度地域では、通常はオーロラは見えません。

giarl05

しかし、日本でも2003年10月末には、北海道や岐阜県、長野県辺りでもオーロラが観察されたとの記録があります。

だから北海道でも絶対に見えないというわけでもないでしょうが、こんなことは20年、30年に1回あるかないかの珍事なのです。

そもそもなぜオーロラが発生するかについては、アラスカに行った際に地元のガイドさんの説明を聞いてもさっぱり分かリませんでしたし、おそらくガイドさん自身も分かっていないのでしょう。

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オーロラはなぜ発生するのか

地球と言う大きな磁石に太陽から飛んで来る荷電粒子がネオンサインのように反応して極地上空で光るのだそうです。
aurora018
名古屋大学太陽地球環境研究所の解説より。

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北海道で見えるオーロラは赤い

11年周期とか22年周期とかで太陽活動が活発になり、巨大な黒点が出来たりすると、オーロラの活動が激しくなり上空高いところまで光るので、低緯度からでも見えるようになるのです。

極地のオーロラは緑色が多く、青や赤に光ることはめったにないのですが、北海道など低緯度で見えるオーロラは赤いのです。

aurora312001年11月25日未明に北海道で観測されたオーロラ(北海道陸別町 津田浩之氏撮影)

オーロラの色って、地上100kmくらいの低いところでは緑色に光り、その上空では青色に光り、更に上の600km辺りでは赤く光ります。

赤い色の高さまで光る激しいオーロラは、年に何回もあることじゃありません。

数十年に一度は、発色が強く、600km以上の上空まで激しく光ることがあり、こんなときに北海道などの低緯度地域でもオーロラを見ることが出来ます。
北海道など低緯度から北方を見ると、地球が球形であるため、緑や青の低い位置は地平線の下になって見えず、高いところにある赤い色だけが見えるのです。
aurorared031

と言う訳で、数十年に一度は、北海道でも赤いオーロラが見えるかもしれないというお話でした。

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見えたオーロラをカメラで撮影しよう

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オーロラをデジカメで撮影する方法

オーロラを写真撮影するための条件は、たったの2つだけです。

  1. 暗い被写体を撮影するための対策。
  2. 寒いところで撮影するための対策。


2つとも、写真撮影をしようとする人にとっては、何も難しいことはありませんね。
普通に対策を考えればよいのです。

だけどぉ!

暗さも、寒さも尋常じゃないので、予備知識が必要ですよ。

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1)暗さ対策

強力なストロボを準備しようというのは間違い
オーロラ自体の光りを撮影するのであって、ストロボの反射光を撮るわけではありません。
しかもなんぼ強くしても、100km彼方までは届かないし、つまり、露出を明るくするんだ。
となれば方法は限られます。

・絞りを全開にしてF値を下げる。

0-52c

といっても、普通のコンパクトデジカメじゃF2.8くらいですが、デジカメ一眼ならF1.2の明るいレンズもあります。
動きの遅いオーロラなら、シャッター開放で対応するのですが、運良く動きの速いオーロラに出会ったら開放時間が長いとブレてしまうので、レンズの明るさが必要になります。
まぁ、F=3.5でも撮れないことはないですけどね。

・フィルムの感度を上げる。

ISO400以上は欲しいですね。
だけど、この程度の調整では、暗さに追いつきません。

・決定的なのは、シャッタースピードです。

シャッター開放時間を15秒以上かバルブに設定できるカメラが欲しいです。
今回わたしが持参したデジカメは、8秒までしか開放できませんでした。だから8秒なりの写真しか撮れませんでした。
これだけシャッタースピードが遅いと当然ながら、三脚とレリーズも必要です。

0-54こうして条件を整理していくと、デジタル一眼が欲しくなりますが、20秒程度シャッター開放が出来ればコンパクトデジカメでも十分ですよ。

わたしが撮った例では、露出時間8秒、F値3.6、ISO感度800で撮影して、こんな程度です。デジカメでオーロラオーロラを挟むように白いゴミがついていますが、これは、星です。
オーロラ撮影で最も重要な因子は、オーロラが観察されることです。
当たり前ですが、三日三晩待ってやっと撮れたのがこの写真でした。
3晩も待ったので、この程度でも感激して撮ったのですよ。

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2)寒さ対策は2つの因子があります。

それは、電池と結露です。

・デジカメは、電池が命、電気がなければ何も出来ない。

電池は化学反応で電気を作る装置です。
一般に化学反応は、温度が10度高ければ、反応速度は2倍速くなるといわれています。
逆にいえば、温度が10度低ければ、反応速度は半分になるということですが、分かりますよね。giarl14

例えば、気温0度で正常に機能する電池だとすれば、これがマイナス30度の環境では0度に対して30度低いのだから、反応速度は、半分の半分の半分、つまり8分の1しか働かないことになります。

分かりやすく言えば、通常2時間使えるバッテリーが、15分で使えなくなるということです。
いや、マイナス30度の環境に放置しておいたら、カメラを動かす起電力が得られないでしょう。

とにかく電池の消耗は予想以上に深刻です。
だから、使う直前まで電池とカメラを暖めておくのです。
例えば内ポケットに入れて体温で暖めておくとか。
カメラバッグの中に使い捨てカイロを入れて加温するとか。

交換バッテリーは必需品ですよ。
そういう意味では市販の乾電池を使えるカメラは使い勝手が良いかもしれません。

・結露は、これまた厄介な問題です。

寒いところで冷えた機器を暖かい室内に持ち込むと、機器の内部に水滴を発生して障害を生じます。
結露を甘く見てカメラを壊してしまったという話も時々聞きます。
結露対策の詳細は、カメラを暖めないことです。

冷えたカメラを屋外でエアキャップ(プチプチシート)で2重に包んで、バッグに入れておき、撮影場所まで冷えたままにしておきます。

観測小屋やバス車内など暖房の効いているではカメラを取り出さないこと。 室内用には、もう一台のカメラを用意しておきましょう。

液晶は、マイナス20℃以下では壊れることがあります。使い捨てカイロなどで保温対策をしましょう。

撮影時、レンズに呼気を吹きかけてしまうと水蒸気が一瞬で氷付き、その場では取れなくなります。液晶画面を見るときには、息を抑えて画面やレンズにかからないように。

まぁ、何と言っても、予備バッテリーシャッタースピードが10秒以上ないとどうにもならないことだけは覚えておいて下さい。

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なんでも調べる『いろはに情報館』です。 熟年の知識と含蓄で古いものほど得意です。 ネット上にあふれる種々雑多な情報をプロのテクニックで検索して分かりやすく整理してお届けします。



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