犬の血尿の原因は?我が家のビーグルは結石でした。

約3年前のことですが、我が家の愛犬(ビーグル犬・メス・当時6歳)に血尿が見られたので、びっくりしました。

赤血球尿と血色素尿

尿が赤い時には、赤血球を含む出血尿と、赤血球が壊れて(溶血と言います)赤血球中の血色素(ヘモグロビン)が混入した血色素尿に分かれます。

赤血球尿は濁っており、血色素尿は透明です。 ちょっと見た目には分かりませんが、検査をすればすぐわかります。

それぞれに原因が違います。

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赤血球尿

尿の中に赤血球が含まれている場合は、体内のどこかで血管が破れて腎臓などから尿の中に混入したものです。

出血部位として最も多く疑われるのは、オスメス共に尿が流れる道筋(尿路といいます)での出血がある場合です。
その他に、オスなら前立腺からの出血、メスなら子宮や膣または外陰部からの出血も疑われます。

出血の原因疾患としては、次のようなことが考えられます。

  • 結石(腎臓結石、膀胱結石、尿道結石、尿管結石)
    結石とは、カルシウムなどの結晶が出来てしまう現象です。
  • 細菌による炎症(腎盂腎炎、膀胱炎、尿道炎、前立腺炎)
  • その他(腫瘍、外傷など)

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血色素尿(ヘモグロビン尿)

体内で赤血球が破壊される(溶血と言います)と血中ヘモグロビン濃度が高くなります。
血中ヘモグロビンは、肝臓と脾臓で処理されますが、高濃度の場合には処理が間に合わずに、ヘモグロビン(赤い色素)が尿中に排泄されることがあります。

これが、血色素尿の原因なので、血管が破れているわけではありません。
溶血(赤血球が壊れた)の原因を探らなければなりません。

溶血の原因としては、次のようなことが考えられます。


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我が家の犬は

血尿の原因はストラバイトによる膀胱結石でした。
詳しいデータが残っているので情報を整理してみました。

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当時の症状

振り返ってみれば、その半年ほど前から、頻尿傾向でした。
1時間ごとにおしっこをしたいと要求し、家の中では絶対におしっこを漏らさない犬なのに、時々ぽたぽたと室内に垂らすようになったりしました。

でも、トシだからゆるくなったのかななどと話していたのです。

ある日、ぽたぽたのおしっこに血が混ざっていること(血尿)に気付き、獣医を訪ねてみると(診察料1600円)、膀胱結石だとの診断でした。

その診断の根拠は、次の3つの検査結果です。

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尿検査の結果

尿検査(1200円)の結果 →赤血球尿

・色調 ++
・混濁 ++
・白血球 -
・ウロビリノーゲン -
・タンパク質 ++(100mg/dl)
・pH 8.0 (アルカリ)
・潜血 +++(1mg/dl)
・比重 >1.030
・ケトン体、ビリルビン、ブドウ糖 -
・結晶 フレーバー

色調(++)と混濁(++)で色がついて濁っていることから、赤血球尿だと判断されました。
潜血(+++)とタンパク質(++)で、血尿が明らかです。

赤血球尿ですから、膀胱炎、膀胱結石、尿道結石などが疑われます。

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エコー検査の結果

エコー(2100円)を撮ってみると、膀胱に白い固まりが写り、下の方に影が伸びています。
20141217a
「これは結石ですね」と獣医さん。

やはり、結石でした。

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レントゲン写真の診断

続いて、レントゲン(3700円)写真を見ると
20141217b
膀胱付近に白い影があります。

レントゲン写真を見ながら獣医さんの説明です。
「左側が上半身側で右が尻尾側。
下肢の左の白っぽいところが膀胱で、ここに白い影がある。
1センチくらいの結石です」

結石がレントゲンでも確認できました。

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尿ろ過物の顕微鏡写真

さらに、尿のろ過物を顕微鏡で見ると
20141217c
何やら、きれいな四角い結晶が表れました。
「ストラバイトという、燐酸系の結晶です」

結石と聞いて、てっきりカルシウム系かと思いましたが、犬では「リン酸系の結石」が多いのだそうです。

英語で”struvite”と書きますが、日本語表記では、ストラバイト、ストルバイト、ストロバイトなどとバラバラで統一されていません。

尿がアルカリ性になると析出しやすくなるそうです。

逆に、酸性の尿を作ってやると溶けるということで、抗生物質注射(100円)と内服薬(5600円)、さらに1ヵ月半におよぶ食事療法をすることになってしまいました。

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治療食

尿を酸性にして、ストラバイトを溶かすための療法食はこれです。
20141217d
アメリカのヒルズと言う会社の製品で、一日当たり、500円ほどかかります。
おやつに与えていた「ささみジャーキー」などが良くないと言われて、全部捨てました。
りん子は、おやつがなくなって寂しそうです。

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完全治癒

ともかく、一月半に渡って、上記の「s/d療養食」を与えたら、エコー検査でも結石が見えなくなり治癒したとのことで一安心です。
あれほどの頻尿だったのが、すっかり治って、室内でのぽたぽたもなくなりました。
トシだからゆるくなったなどと間違った判断をしてごめんね、りん子ちゃん。

膀胱結石になる前の年ですが、りん子(通常は「りん」と呼んでいます)が猟犬だった証を見てください。

こちらにもりん子の別の動画があります。

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治療費

さり気なく括弧の中に金額を書き添えましたが、ペット保険に入っていないので、全額自己負担です。

検査と診察と注射で14,300円
療養食が 22,500円

合計 36,800円もかかってしまいました。

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おまけの情報です

獣医さんが書いた、ストラバイトの詳しい情報は、こちらに。


なんでも調べる『いろはに情報館』です。 熟年の知識と含蓄で古いものほど得意です。 ネット上にあふれる種々雑多な情報をプロのテクニックで検索して分かりやすく整理してお届けします。



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コメント

  1. aya より:

    初めましてこんにちは。雌犬の血尿を検索してこちらの記事を拝見しました。料金の事、検査についてなど、まさに知りたい事をとても詳しく教えてくださり有難うございます。
    通り一辺の病気辞典やよく利用する質問サイトより為になりました(^ー^)
    実は私の相棒(♀パグ犬16才)が、今日初めて血尿を出して、本日午後一で診察に行くのです。高齢なので、とてもとても不安です。
    獣医さんに治療でいくことが16年で数回しか無かったのですが、来るべき時が来たのかと…。
    でも具合悪くなってから泣くのじゃ嫌ですものね。
    このレポのお陰で、先程より大分落ち着くことができました。
    後で、他のページも読ませていただきますね、ビーグルちゃんと飼い主さんの御多幸お祈りしつつ。(^^)/

    • いろはに太郎 より:

      ayaさん、コメントありがとうございます。

      素人記事なのが、かえって分かりやすいのかもしれません。

      パグちゃんが16歳とのこと。
      高齢なのでちょっとしたことでも心配ですよね。

      どうか、大事に至りませんように。