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真っ暗闇の恐怖にランタンがあれば
非常災害時の夜間に停電になったときに、最も必要になるのが光です。
トイレも水も困りますが、真っ暗闇の中では、身動き一つとれません。
非常用の懐中電灯を準備しているお宅は多いことでしょうが、懐中電灯は手で持って操作することを前提に作られていますので、生活照明の手段としては使いづらい設計になっています。
生活照明に使おうとしたときの、懐中電灯の問題点を整理してみましょう。
- 自立性がない
- 照射範囲が狭い
- 吊り下げられない
この3点を解消したものが「ランタン」になります。
目次に戻る最初に実際の写真を提示します
ダイソーのLED スリムライトとペットボトルを組み合わせるのです。
単純に、ペットボトルの飲み口に、LEDライトを差し込むだけで出来上がりです。
写真で示せば、こんな具合です。
設置が安定して光が拡散するので、ペットボトルには水が少し入っていたほうが良いようです。
非常の場合で、水がなければ空のペットボトルでも構いません。
写真は500mlのペットボトルを示しましたが、2Lでも1Lでも構いません。
この写真は卓上型の使い方ですが、吊り下げ電球タイプの方がずっと便利です。
末尾に、吊り下げ型電球として使う方法も紹介していますので、ご覧ください。
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なぜ、ダイソー「スリムライト」を選んだのか
PETボトルの飲み口と、LEDライトの寸法がぴったりなんですね。
LEDスリムライトの寸法は
先端の直径が、20.3mmでした。
ペットボトルの内径は
各種ペットボトルの内径を測ってみました。
20.3、 20.4、 20.4、 20.5、 20.6、 20.5、 21.7、 21.8
コカコーラの「ちょっとカオル」が、最も大きくて21.8mmでした。
ちょっとキツイのもありますが、LEDライトの先端(D1)をペットボトルの内径(d)に挿入すると、LEDライトライトの外径(D2)がストッパーの役割になって、止まるのです。
こんな風に、ぴったりなんです。
非常災害の場合は、行動するときには、ハンディライトとして携行して、ランタンとして使うときには、空のペットボトルに挿し込めばよいのです。
空のボトルでも良いのですが、三分の一ほど水が入っているほうが、重心が低くなって安定性もあり、光の拡散性も良いようです。
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優れもの! ダイソーLEDスリムライト
このライトは、ダイソーのLED史上、最高の傑作です。
その理由を説明しましょう。
単三乾電池1本で駆動する
このLEDスリムライトは、端3乾電池1本で点灯するので、とても細くて軽いのです。
通常のLEDランプ素子を点灯させるためには、3.5~4ボルトの電圧を必要とします。
そのため、これまでのダイソー製品は、乾電池を3本直列にして電圧を稼いでいました。
例えば、卓上型の照明器具の場合はこんな具合です。
また、懐中電灯型のハンディライトでは、単4電池を3本セットする、下図のようなホルダーを使っていたのです。
だから、どうしても胴が太くなり、ずんぐりして不格好でした。
乾電池1本でLEDを点灯させるためには、電圧を上げる昇圧回路が必要になりますので、コストが高くなります。
LEDライトマニであるわたしの調査によると、単三乾電池1本タイプで一番安いのは、GENTOS PATORIO GP-6でした。
しかし最安価格でも1000円程度の商品です。
防水性ではないなど色々と不満な点はあるものの、乾電池1本の商品がダイソーから販売されたのは画期的です。
黒と白の2種類がありますが、マニアとしては、当然両方買いました。
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明るさのルーメン表示がある(電池寿命表示も)
LEDの専門メーカーの商品では、明るさの単位として、光束(ルーメン)表示が当たり前です。
例えば、上記のパトリスGP-6は26ルーメンです。
ダイソーのこれまでのLED商品は、ルーメン表示がありませんでしたが、この商品にはきちんと15ルーメンと表示されています。
1ルーメンは、ロウソクに火を点けて1メートル先に置いたときの手元の明るさです。
15ルーメンは、ロウソクを15本立てて1メートル離れた場所の明るさを意味しています。
さらには、電池寿命の目安も5~10時間と表示しており、専門商品に匹敵する表示の細やかさです。
光束15ルーメンは、LEDライトとして決して明るい方ではありませんが、歩行者用の懐中電灯としては十分に使えます。
しかし、自転車用のライトとしては不満を感じるレベルです。
真っ暗闇を照らす非常災害用の照明としては十分に働いてくれるはずです。
電池寿命が、5~10時間と表示されていますが、多少暗くなることを我慢すればもっと長く使える可能性があります。
おそらく、常夜灯のように点灯しっぱなしにしても、一晩はもってくれると思います。
(保証するわけではありませんが)
樹脂製で軽いのが良い
先に書いたパトリスGP-6の重さが電池込みで61グラムですが、このスリムライトは38.5グラムです。
軽い。
この軽さが、ペットボトルに上から突き立てても簡単には倒れない秘密です。
一般にLED懐中電灯は、耐久性を上げるためにアルミ合金が使用されていますが、日常使用に割り切れば、樹脂製で十分なのです。
ダイソーLEDスリムライトの本体はABS樹脂です。
そのため、とても軽いので、ペットボトルの上に立てるような使い方ができるのです。
また、ABS樹脂の表面に細かいエンボス加工(梨地加工)をしているので、温かみのある質感がとても良いです。
プラスチックのツルツルした表面では、この温かみはでませんでした。
いい味を出していますね。
心配なのはスイッチの耐久性
同じような構造のLEDライトを何本も所有していますが、共通して故障するのがテールプッシュスイッチです。
2000円以上のライトでも、お尻のプッシュスイッチが故障して使えなくなった例を何度も経験をしています。
100円だから、故障したらまた買えば良いと割り切っていますが、非常災害のときに使えないのでは困りますね。
いっそのこと、最初から予備用として2、3本買っておくのも一つの対応策でしょう。
(とにかく安いんだから)
吊り下げ型電球として使う方法
吊り下げ型として使うために、LEDスリムライトにストラップを装着しておきます。
ペットボトルを、飲み口から10cm辺りで切り取って、電球部分を作ります。
この電球にLEDライトを装着するのですが、ペットボトルの内径(d)がゆるい場合は、下からストラップをくぐらせます。
ぶら下げるとこうなります。
ペットボトルの口が小さいくてきつい場合は、上から差し込みます。
このままでは、LEDの光がおよそ60度範囲の下方向にしか行かないので、光を拡散させる工夫をします。
ペットボトル電球にティッシュペーパーを被せます。
2枚重ねのティッシュでしたら、はがして1枚だけを使います。
全体を包むように被せて、セロテープか輪ゴムがあればそのまま押さえてください。
セロテープや輪ゴムが無ければ、テッシュペーパーをふわっと軽く丸めて、ペットボトルに詰め込みます。
薄く包んだほうが明るいのですが、無ければ仕方ありませんね。
どちらにしても、緊急災害時の応急処置としては有効です。
百均で売っている「S字金具」があれば、ストラップと組み合わせて、色々なところにぶら下げられます。
目次に戻るまとめ
わたしは、自称LEDライトマニアで、200ルーメン以上の明るいものから、鍵穴探し用の小さなものまでLEDライトを10本以上持っています。
一時期はもっとありましたが、人にあげたり壊したりして減ってしまいました。
そんなマニアですから、ダイソーのLED商品にはいつも注目しています。
ある日、この商品を目にしたときの衝撃はとても大きかったのです。
「ついに、ダイソーでも単3乾電池1本のライトが販売された」って、
実に画期的なことだったのです。
これは、ぜひ、世間の皆様にお伝えしたい
そう思ったのですが、単に、電池が1本です、15ルーメンの表示がありますなどのスペックを書き立てるだけでは、マニアの仲間しか注目してくれません。
この製品の特徴を活かす用途はないかと考えているときに、ペットボトルとの組み合わせに気がついたのです。
ペットボトルを意識して設計したとしか思えないほど、ぴったりなのです。
『常用のハンディライト』として常備しておいて、いざとなったら『非常災害用ランタン』として活躍する。
素晴らしい用途を開発しました。
ダイソーから、金一封が届いても良さそうな、いわば『大発明』ですよこれは(笑)
ぜひ、頭の片隅にしまっておいて、非常の場合には思い出してください。
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