ジャンベのチューニングのやり方
目次に戻る2種類のテンション構造
ジャンベには、アフリカ伝統のロープ構造のジャンベとアメリカ等の楽器メーカーが作ったメカニカル構造のジャンベがあります。
欧米の楽器メーカーが設計した、ドラムの近代楽器と同じ締め具構造を取り入れたのがメカニカル構造のジャンベで、メーカーごとに形状や使用するツールが違います。
ここでは、伝統的なロープジャンベのメンテナンス、つまり、基本的な構造説明とチューニングのやり方を詳しく説明します。
メカニカル構造は、専用の工具で簡単に締めることが出来るので、ここでは解説しません。
ロープ構造のジャンベのチューニングについて説明します。
ジャンベのチューニングの原理
ジャンベの皮は、上下の鉄のリングをロープで引っ張ることによって、張力(テンション)を与えられています。
このロープを強く張れば、張力が強まるわけです。
チューニングとは、皮の張力を調整することですから、ロープの張力を調整できればよいのです。
ロープジャンベのチューニングの原理を下の図で説明します。
グリーンの線で示した上下の鉄のリングが、2本の茶色のロープで引っ張られています。
この間に丸い棒を差し込んで、180度回転させたのが右の図です。
ねじりによってロープが斜めになった分だけ、高さが低くなります。
しかし、実際には高さは低くなれないので、その分だけ張力が強くなるのです。
2本の張力で足りなければ、次の2本も同じようにねじりを加えて、張力を増します。
十分な張力が得られるまで、次の2本、次の2本と、これを繰り返します。
チューニングの詳細な図解説明
チューニングの様子を写真で説明します。
この写真では分かりやすいように、白いロープを使っていますが、通常は縦に張ったのロープの末端がここに来るので、縦横が同じ色のロープになります。
(1)縦ロープ2本の下をくぐらせます。
(2)先端を反転させて、1本目の下にもぐらせます。
(3)先端を表に引っ張りだします。
(4)右側に引っ張ります。
(5)強く引いて、白いロープがまっすぐになり、縦ロープがクロスすれば完成です。
(6)さらに締める場合は、次の2本で同じ作業をします。
なお、張力(テンション)を下げたい場合は、ねじりのロープを外してねじりを解消すればよいのです。
(終)末端処理に決まったやり方はありませんが、こんなふうに縛って、余分なロープは胴に巻きつけておけばよいでしょう。
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アニメ動画で動きを示します。
白蛇みたいな動きですが、この動きを手で作業します。
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まとめ
この記事で使用したジャンベは、見やすいようにと、ロープが浮いたタイプのジャンベを選びました。
通常のジャンベでは、ロープが胴に密着しているので、チューニングのロープを通すたびにマイナスドライバーなどで、締めのロープを浮かせてからチューニングロープを通す必要があるかもしれません。
でも、基本原理は同じですから、上のアニメ画像をよく観察すれば、手順を間違うことはないでしょう。
チューニングで重要なことは、しっかりと力強く張ることと、あんまり急がずに木製やゴムハンマーで叩いたりしながら、全周を良く馴染ませることです。
長く使わないときには、テンションを緩めて保管しておくようにお勧めします。
強いテンションを掛けたまま保管しておくと、乾燥した皮が張力に耐えられすに、破れてしまうことがあります。
僅かな手間なので、張力を緩めて保管しましょう。
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