発泡スチロール箱はもらえることが多い!その理由は

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発泡スチロール箱を2度使うことはない

発泡スチロールの箱は、優れた特長を有しており、現代の物流には欠かせない素材になっています。

しかし驚いたことに、発泡スチロールの箱を『通い箱』のように2回使うことはありません。
だから、スーパーなどで「くださいませんか」と頼めばもらえることが多いのです。

その理由は、優れた特長の裏返しでもありますが、ちゃんと理由があります。

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発泡スチロール箱は軽い

発泡スチロール箱の特徴は、何と言ってもその軽さと安さです。

発泡スチロールの原材料は、透明なプラスチックであるポリスチレン樹脂ですが、実は構成要素の98%は空気なのです。

ですから、体積に比較して異様に軽いのでこんな運搬方法も出来ます。

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画像出典「にゃおんぱの食いしん坊日記」

中国では、こんな運搬方法でも経済的に成り立つのでしょう。

だけど、日本では、使い終わった発泡スチロール箱を回収して、ザイズごとに仕分けをする作業は、コストがかかりすぎて成立しません。

回収して運ぶということは、空のトラックを走らせるのに近い作業なのです。
98%の空気が生み出すメリットの裏返しになりますね。

また、何万種類とある箱の大きさを仕分けするなど、場所も取るし産業としてはほとんど不可能に近いのです。

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発泡スチロールのリサイクル

空のトラックを走らせないために、使用済みの発泡スチロールは、消費地の近くで『圧縮』『粉砕』『溶解』などの手段によって、小さく圧縮して(減容と言います)からリサイクル工場に運搬します。

減容して得られたスチロール樹脂は、専門の工場などでリサイクルするシステムが確立しています。

業界の努力もあって、日本国内のリサイクル率はなんと、ほぼ90%にも達しているのです。

  • 熱エネルギーとして「サーマルリサイクル」
  • 化学原料として「ケミカルリサイクル」
  • スチロール樹脂として「マテリアルリサイクル」

3種類の有効資源としてリサイクル活用されるのです。

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画像は『発泡スチロール協会』から提供していただきました。
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発泡スチロールは、頼めばもらえることが多い

通常、魚市場や、スーパーでは発泡スチロールを使い回して2度使うことはありません。

洗ってもう一度はなく、そのまま山積みにされています。

築地市場などでも白い発泡スチロールの山がうずたかく積み上げられています。

スーパーではお客様向けに、お持ち帰り用の段ボールと一緒に発泡スチロール箱が置いてあったりして自由にもらえます。

魚屋さんなどは店のすみに山積みにしてあったりします。

それを一言かければもらえることが多いです。

保温容器や輸送の緩衝容器としてとして使える他に、長方形のものはプランターに適しています。

加工もしやすく、底に穴をあければ十分、花が植えられるプランターになります。
大きめのものは、野菜の栽培に向いています。

いろいろ使える発泡スチロール箱をもらって活用してみましょう。

  • サーマルリサイクル
  • ケミカルリサイクル
  • マテリアルリサイクル

に続く、第4のリサイクル方法として、

  • ボックスリサイクル

とでもいうことになりましょうか。

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発泡スチロールの豆知識

発泡スチロールは私の住んでいる自治体が日本で一番作っています。

以前テレビ番組の「ザ!鉄腕!DASH!!」(2014年6月8日放送)でも紹介されたほど有名です。

⇒ DASH ご当地PR課 ~静岡県焼津市 名物発泡スチロールの舟で5kmの激流下れるか?~

魚の街なので発泡スチロールはたくさん見かけます。

最近では軽くて温度管理もできる発泡スチロール箱は、魚や野菜などの運搬にはたくさん使われています。

特に魚関係では「ぶり」のような大きな魚を入れる長方形で深めのもの。

「マグロ」も昔は木箱だったのですが、温度管理できる発泡スチロールになり、これは相当大きいものになります。

初めて見ると驚きますよ。

「鯵」「イワシ」「秋刀魚」などたくさん同じ種類を入れるものは浅めで長方形でも大きめのもの。
氷も一緒に入っています。

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画像は『発泡スチロール協会』から提供していただきました。
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これはそのまま魚売り場に並ぶこともありますね。

リンゴも昔は木箱だったのですが、現在では発泡スチロールの箱になっていて正方形で深さもあります。

リンゴも温度や傷に弱いので発泡スチロールの方が便利なのです。

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発泡スチロールの5つの特長

まず、発泡スチロールの2大特長といえば、『断熱性』と『緩衝性』です。

『断熱性』が高いので、冷たいものでも温かいものでも内部の温度を一定に保つので、内容物の保全に有効なのです。

さらに『緩衝性』によってを吸収する性質があるので、精密機器など壊れやすいものでも、しっかりと守ります。

2大特長に続いて、『耐水性』『軽量性』『成形性』と続きます。

『耐水性』がしっかりしているので、水を通しません。
だから、氷水を入れても漏れないし、逆に外側が濡れても内容物は濡れません。

『軽量性』については、みなさんが実感できる通り、とにかく軽いのです。

物品を輸送するにあたり、箱が重ければ輸送費がかさむ原因になります。
その点で、発泡スチロール箱は、軽い上に壊れにくいので梱包容器としてとても優れています。

『易成形性』も発泡スチロールの優れた特長の一つです。

通常のプラスチック成形においては高温高圧が求められるために、例えば、射出成形では金型も成形機械も重くて大型の機械が必要です。

これに対して、発泡スチロールは、加工温度は水蒸気加熱程度と低く、圧力も小さいため、簡易な金型で加工することが出来ます。

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シロクマキャンペーンに行こう

「海の日」は「発泡スチロールの日」です。

発泡スチロール協会では、「発泡スチロールの日」でもある「海の日」に、地球温暖化の影響で海氷が減少することで絶滅が危惧されるシロクマ(ホッキョクグマ)の保護と「ストップ!地球温暖化」へのメッセージを全国へ発信しています。

全国各地の動物園や水族館で、楽しいイベントを開催します。

  • お魚贈呈式
  • うちわプレゼント
  • 発泡スチロール芸人(ハッポゥくん)のショー
  • 発泡スチロールの実験とクイズ

全国のシロクマに新鮮なお魚をプレゼント
シロクマキャンペーン2016~イベント開催概要
をご覧ください。


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コメント

  1. 高草慈子 より:

    お取り寄せ等で発泡スチロールの箱が大量に溜まってしまいました。粉砕して可燃ごみとしてだすことも可能ですが、環境問題を考えるとリサイクルに出したいのですが、どこへ持って行けば良いのかわかりません。
    宜しくお願いします。

  2. 廣瀬 康弘 より:

    発泡スチロール協会広報担当の廣瀬です。
    公開の内容を確認しました。
    ご丁寧に、「シロクマキャンペーン」もPRありがとうございました。