納豆に含まれるタンパク質分解酵素、ナットウキナーゼが血液中の血栓を溶解するとか、高血圧に良いとか、血液サラサラ効果があるとか評判になり、健康食品として注目されています。
せっかく納豆を食べるなら、より効果的に食べたいものです。
この記事では、効果的な納豆の食べ方として、食べる時間と他の食品とのアレンジについて説明します。
納豆を効果的に食べる時間はいつですか
目次に戻る朝の定番だと思っている人が多いでしょうね
納豆=朝食の定番と思っている方が多いでしょうね。
実際ホテルの朝食バイキングでは必ずおいてあります。
また、納豆のラベルにも朝食という文字をしばしば見かけます。
納豆の一番すごいところはナットウキナーゼというたんぱく質分解酵素が身体の中の血のめぐりを整えてくれることです。
血の巡りが悪くなると、脳の病気や心臓の病気につながり、命にかかわる大事になる可能性があります。
目次に戻るじつは納豆は夜食べると良いのです
納豆は、その血のめぐりを整える効果を期待するなら、本当は「夜」食べることがよいのです。
人間は起きている時よりも睡眠中の方が血栓などが原因の不安定な状態になりやすいのです。
だから、睡眠中にナットキナーゼに働いてもらうほうが、効果が期待できるのです。
納豆を食べてから5時間位経ってからナットウキナーゼの効果が発揮されるので、夕食に食べると睡眠中に効果が現れるというわけですね。
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納豆をおいしく効果的に食べる工夫とは
目次に戻る納豆は冷蔵庫から出して常温に戻しておく
納豆は、普通は冷蔵庫に保存されていますね。
食べる直前に冷蔵庫から取り出して、すばやくかき混ぜて食べると言う方が多いのではないでしょうか。
じつはこれは間違い。
食べる前に冷蔵庫から取り出して、20~30分ほど室温に置いて常温に戻してから食べましょう。
常温に戻してあげることによって、納豆菌の活動が活発になり、ナットウキナーゼやレシチンが増え、納豆独自のビタミンKも増加します。
納豆のタレや薬味の味付けは混ぜる途中で加える
最近の納豆にはタレや辛子が添付されています。
添付されているからと納豆を混ぜる前に入れていませんか?
タレを先に入れてしまうと、タレが納豆の粒を包んでしまうので有効なネバネバが出にくくなってしまいます。
まず、何も入れないで納豆を50~60回かき混ぜてから、タレや薬味を入れます。
その後、さらにかき混ぜて、タレと薬味をなじませましょう。
この方法によると、旨味成分のグルタミン酸が増えて、美味しく効果的にいただけます。
何回かき混ぜるのがベストなのかは、次の項をご覧ください。
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納豆は何回かき混ぜるのが効果的なのか
納豆は混ぜることによって粘りが出て、糸を引くネバネバが発生します。
次項で説明しているように、このネバネバが旨味成分なのです。
かき混ぜ回数が多ければ多いほど有効だと誤解している人もいらっしゃいますが、実際にはかき混ぜ回数には適正な限度があります。
かき混ぜるとネバネバが発生しますが、何回くらいがベストなのかを、味覚センサーを使って調べた人がいます。
>>味博士の研究所です。
結論だけを紹介すると、旨味成分の量はかき混ぜ400回がベストです。
これ以上、1000回とか2000回とかかき混ぜると、納豆の粒が崩れて食感が損なわれてしまいます。
400回と聞くととても多いように感じますが、時間にすれば2分間程度なのです。
普通にかき混ぜる速度は1秒間に3~4回ですから、400回に必要な時間はおよそ2分間です。
美味しく効果的にいただくための準備としての作業ですから、2分間程度なら苦になりませんね。
YouTubeで『納豆 かき混ぜ』と検索すると、1万回、10万回、100万回までかき混ぜた動画ががたくさん出てきます。
どれも、最後は納豆の粒が溶けてしまって、味噌のようなペースト状になってしまいます。
これでは、納豆の味わいを失いますので、400回で止めましょうね。
納豆のネバネバの正体はなぁに。
納豆の独特な美味しさは、ネバネバ(ねばねば)のなかにあります。
実は、たんぱく質の構成要素であるアミノ酸の中でも、特に旨味の元と言われる「グルタミン酸」が長くつながった「ポリグルタミン酸」という物質ですから、美味しいのも当然ですね。
しかも栄養満点です。納豆の原料は大豆で、これを納豆菌という微生物を使って醗酵させて作ります。
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大豆以外の豆でも納豆ができるのか。
大豆以外の豆で、納豆を作ることができるのでしょうか。
たんぱく質を分解してポリグルタミン酸を作るので、たんぱく質の含有量が多い豆でないと納豆になりません。
豆の種類ごとのたんぱく質の含有量は下の図の通りです。
大豆は、乾燥重量の35%がたんぱく質と非常にタンパク質の含有量が多いのが特長です。
ピーナッツ(落花生)は25%で、小豆(あずき)のタンパク質含有量は20%です。
納豆が出来るかどうかは、この辺に境界があるようで、ピーナッツは納豆になるけれども、小豆では出来ません。 そら豆は26%だから、そら豆納豆は出来るかもしれませんよ。
目次に戻るわらの中で納豆が出来るのは、どうして。
昔はこんな風にわら筒のなかに蒸した大豆を詰めて、温かいところに放置して置くと、自然に納豆が出来ました。
どうして腐敗しないで、納豆菌だけが生き残るのでしょうか。
納豆菌は枯草菌という種類の細菌です。
枯草菌の仲間は、成長の途中で芽胞という、硬い殻を被った胞子のような状態になるのが特長です。
芽胞になると100℃の温度でも生き残ります。
100℃で加熱すると他の雑菌は死滅してしまうので、納豆菌だけが生き残るというわけです。
枯草菌という名前は、稲わらなどの枯れ草に多いことから名付けられたので、わら筒を使うのは、納豆菌が多いことをうまく利用したことになります。
わら筒は単なる容器ではなく、納豆菌を供給する原材料でもあったわけですね。
現在では、ほぼ無菌的な環境のなかで蒸した大豆に納豆菌を吹きかけて作っていますから、わらを使う必要性はなくなりました。
目次に戻る納豆を効果的に美味しく食べるレシピ紹介
下痢症状のブロイラーに納豆菌を与える試験をしたところ、与えないブロイラーはビフィズス菌が壊滅状態だったのに対して、納豆菌を与えたブロイラーでは腸内細菌数が高い値を示しました。
このことから、納豆菌には乳酸菌(ビフィズス菌)を増加・安定化させる効果があると考えられます。
さらに、納豆を食べれば、血液サラサラの効果が期待できますが、どうせ食べるならばもっと効果を望みたいですよね。
そのためには、
「夜納豆+発酵食品」
の組み合わせが、一番よい効果が得られるのです。
発酵食品には多くの乳酸菌が含まれていますが、具体的には、どんな発酵食品があるでしょう。
『キムチ』や『ヨーグルト』、『チーズ』などがあげられます。
目次に戻る納豆にキムチ
キムチに納豆はとてもよい組み合わせですね。
納豆の上に薬味のようにキムチを乗っけてかき混ぜるだけです。
夕食の一品に加えてみるとよいでしょう。
納豆にヨーグルト
納豆とヨーグルトには抵抗があるかな。
酸味のあるヨーグルトを混ぜると少し納豆がマイルドになるという意見もあります。
食べてみると案外美味しいのですが、少し勇気のいる組み合わせかも知れません。
色が白くなるので、見た目で嫌う人もいることでしょう。
一度試してみるといいですよ。
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納豆にチーズ
納豆にチーズは納豆の上にチーズをかけて少し焼くと、納豆ピザ風味。
炙りバーナーで焼くと良いかもしれませんね。
下の写真は、まりっくまさんのレシピ【納豆チーズ奴】です。
- 水切りをした冷奴の上に
- よくかき混ぜた納豆を乗っけて、
- 醤油とラー油をかけて、
- その上にとろけるチーズをかぶせて、
- オーブントースターで5分ほど焼いたもモノ。
粗挽き胡椒を振って完成。
パセリなどを散らして、立派なおかずとしての一品になります。
しかし、実は、納豆のナットウキナーゼは熱に弱いのでそのまま混ぜたほうが栄養として考えるならば良いのです。
納豆チャーハンなども作るならば火を止めてから納豆を混ぜたほうがよい効果が得られます。
さらに、キムチも混ぜればもっとよい効果が得られます。
納豆は、カルシウムとビタミンKが豊富
納豆にはカルシウムも多く、特に育ち盛りのお子さんの歯や骨の形成には必要な食材です。
またビタミンKも多く、ビタミンKは骨の形成にとても重要な栄養素になります。
人によって、好き嫌いの激しい納豆ですが、最近は納豆の効果のみを精製して、臭いのないサプリメントも出ています。
サプリメントもお手軽で良いのですが、納豆は美味しいので、調理次第で料理の幅が広がります。
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